前回の続きです。
続き物のドールコントですので前回をお読みでない方は、その1~3を
先にお読みになってからご覧ください。

ルネの帽子盗難事件の捜査を始めた風歌さん。
住人の話を聞いた後、ルネの部屋を実際に自分の目で確かめたものの
気になった点といえば楓さんの描いた魔法陣くらいです。
しかし部屋の捜査を切り上げようとしたその時、あるものが彼女の目にとまりました。
そのあるものとは? ミズキ「どうしました? 先輩。」

風歌(何・・・・この壁にある引っかいたみたいな傷は)

スタスタスタ・・・
風歌(う~ん・・・規則正しい線ではないわね。とても乱雑。
物を擦ったのなら規則正しい線になるはずだから・・・・
一体何の跡かしら。)

風歌(傷の表面が新しい・・・昔からある傷では無い様ね。)

スッ・・・
風歌「僅かだけど床に削れた粉のようなものが・・・。
まだ床にそのまま落ちているという事は、ここ数日で出来た傷のようね。」

風歌「ルネさん、この壁の傷って何の傷か分かる?」

ミズキ「あ、ホントだ! よく見るとなんか引っかいたみたいな傷がある。
よく気付きましたね・・・・流石先輩。」

ルネ「なんニャこの傷! こんな傷いままで無かったはずニャ。
いつの間に付いたんニャ?」

風歌「そう、ルネさんも知らないのね。」
風歌(突然現れた傷か・・・妙ね。 今回の事件と何か関係があるのかも・・・。)

スギケン「そろそろ昼飯時ですし、ここで一旦休憩して昼食にしましょう。」
ルネ「うぅ・・・いつもなら嬉しい昼食の時間なんニャけど、
今はちょっと複雑ニャ・・・。(´・ω・`)」

スギケン「ま・・まぁそう言わずに・・・。きちんと食べないと力も出ませんよ。
昨日はあなたの苦手なカレーでしたが、今日はあなたの好物の
秋刀魚の塩焼きにしましたから。(^^;)」
ルネ「? 何言ってるんニャ? 昨日のお昼ご飯はお好み焼きだったニャろ?」

スギケン「あれ・・そうでしたっけ?(´-ω-`)」
スギケン「・・・って、いやいやいや、流石に
昨日の事くらい正確に覚えて
いますよ! 確かに昨日の昼は
カレーでした。あなた
“舌がピリピリするニャ・・(><)”
とか言ってたじゃないですか!!」
ルネ「私そんな事言ってない
ニャ!!ヽ(`д´;)ノ」

風歌「・・・・・・・・・・・・。」

風歌「ルネさん、思い出して欲しいんだけど、昨日の夜って
風が強い日だったわよね。かなりの強風だったと思うんだけど、
うるさくなかった?」

ルネ「? 何言ってるんニャ? 昨日の夜は風なんか強く無かったニャ。
お陰で私も朝までぐっすりだったニャン♪」

ミズキ「あの・・・これって一体。」

風歌「ルネさん・・・今日が何日か分かる?」

ルネ「え、わ・・・私だって日付くらい分かるニャ。 4月4日(土)ニャろ?」

風歌「・・・いいえ、今日は4月5日(日)よ。」

ルネ「え!! でも昨日は金曜日だったニャろ? あそこでああして
午後はミカちゃんと遊んだ筈ニャ。」

風歌「ミカちゃん?」

ルネ「とっても仲良しの猫なんニャん♪
最近はいつも一緒に散歩してるニャ。」

風歌(どういう事? ・・・状況をそのまま受け止めるなら、ルネさんだけ
昨日の記憶が抜け落ちているって事よね? ・・・確かにそう考えると
今回の事件も簡単な話。
ルネさんの忘れている昨日の間に彼女は帽子をどこかに置いてきてしまった。
そして帽子の無いまま寝てしまい、記憶をなぜか無くした・・・。
一昨日帽子がある時の記憶から今日の朝に繋がっているから帽子が
突然消えたと思い込んでしまった・・・。)

風歌(いいえ・・・お待ちなさいな風歌。 ここまできたら非現実的な可能性も
考えなければ駄目よ・・・そう、例えば・・・。)

風歌(時間軸がずれて彼女だけ一日時間を飛び越えた!!
そう・・・いわゆる・・・・)

風歌(タイムリープ!)

風歌(もしくは・・・そう、昨日スギケンさんと一緒に昼食を摂った人物は
今私達の目の前にいるルネさんではなかった・・・そう・・・いわゆる・・・)

風歌(ドッペルゲンガーーー!)

風歌(または、その逆・・・・・)

風歌(・・・・かも?)

風歌(・・・・って、ハハ・・・そんな訳ないって。
可能性として一番高いのは、やっぱりルネさんが何かの拍子に
記憶を無くしているって線が一番かな。)
ミズキ「あ・・・あの、風歌先輩?」

スギケン「・・・思考タイムと言いますか、見事に固まってしまいましたね・・・。
無理もありません、こんな状況を目の当たりにしたら・・・・ねぇ。」
風歌(町で聞き込みをすれば・・・目の前のルネさんの知らない
昨日のルネさんの行動が分かるかも・・・・。)

風歌「ご、ごめん。 ちょっと私、昨日のルネさんの足取り、辿ってくるね!」

スギケン「ちょ! それでは私も着いていきますので準備しま・・・・」
風歌「すぐ戻るから~♪ から~・・から~(←エコー)」

スタスタスタスタ・・・

バタン!!
スギケン「って・・・行ってしまいましたか・・・・・・。(^^;)
でも、こうなったら彼女が朗報を持ち帰るのを期待して待つしかありません。」
ミズキ「大丈夫ですよ。風歌先輩は我が校が誇る迷探偵ですから・・・。
必ず事件の真相に辿りついて帰ってきます。」

つづく
続き物のドールコントですので前回をお読みでない方は、その1~3を
先にお読みになってからご覧ください。

ルネの帽子盗難事件の捜査を始めた風歌さん。
住人の話を聞いた後、ルネの部屋を実際に自分の目で確かめたものの
気になった点といえば楓さんの描いた魔法陣くらいです。
しかし部屋の捜査を切り上げようとしたその時、あるものが彼女の目にとまりました。
そのあるものとは? ミズキ「どうしました? 先輩。」

風歌(何・・・・この壁にある引っかいたみたいな傷は)

スタスタスタ・・・
風歌(う~ん・・・規則正しい線ではないわね。とても乱雑。
物を擦ったのなら規則正しい線になるはずだから・・・・
一体何の跡かしら。)

風歌(傷の表面が新しい・・・昔からある傷では無い様ね。)

スッ・・・
風歌「僅かだけど床に削れた粉のようなものが・・・。
まだ床にそのまま落ちているという事は、ここ数日で出来た傷のようね。」

風歌「ルネさん、この壁の傷って何の傷か分かる?」

ミズキ「あ、ホントだ! よく見るとなんか引っかいたみたいな傷がある。
よく気付きましたね・・・・流石先輩。」

ルネ「なんニャこの傷! こんな傷いままで無かったはずニャ。
いつの間に付いたんニャ?」

風歌「そう、ルネさんも知らないのね。」
風歌(突然現れた傷か・・・妙ね。 今回の事件と何か関係があるのかも・・・。)

スギケン「そろそろ昼飯時ですし、ここで一旦休憩して昼食にしましょう。」
ルネ「うぅ・・・いつもなら嬉しい昼食の時間なんニャけど、
今はちょっと複雑ニャ・・・。(´・ω・`)」

スギケン「ま・・まぁそう言わずに・・・。きちんと食べないと力も出ませんよ。
昨日はあなたの苦手なカレーでしたが、今日はあなたの好物の
秋刀魚の塩焼きにしましたから。(^^;)」
ルネ「? 何言ってるんニャ? 昨日のお昼ご飯はお好み焼きだったニャろ?」

スギケン「あれ・・そうでしたっけ?(´-ω-`)」
スギケン「・・・って、いやいやいや、流石に
昨日の事くらい正確に覚えて
いますよ! 確かに昨日の昼は
カレーでした。あなた
“舌がピリピリするニャ・・(><)”
とか言ってたじゃないですか!!」
ルネ「私そんな事言ってない
ニャ!!ヽ(`д´;)ノ」

風歌「・・・・・・・・・・・・。」

風歌「ルネさん、思い出して欲しいんだけど、昨日の夜って
風が強い日だったわよね。かなりの強風だったと思うんだけど、
うるさくなかった?」

ルネ「? 何言ってるんニャ? 昨日の夜は風なんか強く無かったニャ。
お陰で私も朝までぐっすりだったニャン♪」

ミズキ「あの・・・これって一体。」

風歌「ルネさん・・・今日が何日か分かる?」

ルネ「え、わ・・・私だって日付くらい分かるニャ。 4月4日(土)ニャろ?」

風歌「・・・いいえ、今日は4月5日(日)よ。」

ルネ「え!! でも昨日は金曜日だったニャろ? あそこでああして
午後はミカちゃんと遊んだ筈ニャ。」

風歌「ミカちゃん?」

ルネ「とっても仲良しの猫なんニャん♪
最近はいつも一緒に散歩してるニャ。」

風歌(どういう事? ・・・状況をそのまま受け止めるなら、ルネさんだけ
昨日の記憶が抜け落ちているって事よね? ・・・確かにそう考えると
今回の事件も簡単な話。
ルネさんの忘れている昨日の間に彼女は帽子をどこかに置いてきてしまった。
そして帽子の無いまま寝てしまい、記憶をなぜか無くした・・・。
一昨日帽子がある時の記憶から今日の朝に繋がっているから帽子が
突然消えたと思い込んでしまった・・・。)

風歌(いいえ・・・お待ちなさいな風歌。 ここまできたら非現実的な可能性も
考えなければ駄目よ・・・そう、例えば・・・。)

風歌(時間軸がずれて彼女だけ一日時間を飛び越えた!!
そう・・・いわゆる・・・・)

風歌(タイムリープ!)

風歌(もしくは・・・そう、昨日スギケンさんと一緒に昼食を摂った人物は
今私達の目の前にいるルネさんではなかった・・・そう・・・いわゆる・・・)

風歌(ドッペルゲンガーーー!)

風歌(または、その逆・・・・・)

風歌(・・・・かも?)

風歌(・・・・って、ハハ・・・そんな訳ないって。
可能性として一番高いのは、やっぱりルネさんが何かの拍子に
記憶を無くしているって線が一番かな。)

ミズキ「あ・・・あの、風歌先輩?」

スギケン「・・・思考タイムと言いますか、見事に固まってしまいましたね・・・。
無理もありません、こんな状況を目の当たりにしたら・・・・ねぇ。」
風歌(町で聞き込みをすれば・・・目の前のルネさんの知らない
昨日のルネさんの行動が分かるかも・・・・。)

風歌「ご、ごめん。 ちょっと私、昨日のルネさんの足取り、辿ってくるね!」

スギケン「ちょ! それでは私も着いていきますので準備しま・・・・」
風歌「すぐ戻るから~♪ から~・・から~(←エコー)」

スタスタスタスタ・・・

バタン!!
スギケン「って・・・行ってしまいましたか・・・・・・。(^^;)
でも、こうなったら彼女が朗報を持ち帰るのを期待して待つしかありません。」
ミズキ「大丈夫ですよ。風歌先輩は我が校が誇る迷探偵ですから・・・。
必ず事件の真相に辿りついて帰ってきます。」

つづく