好きなんですよね。
D-lifeで放送しているHD版を撮りためて半分以上は見ています。
そんな中、X-ファイル2016のレンタルが7月2日からはじまりました。
事前にすべてのエピソードを見てから2016に移るのが
賢い選択なのでしょうけれど、誘惑に勝てなかった私……。
全体の筋はネットで調べて分かっているし、なんとかなるだろう。
そう思い、TSUTAYAで3巻まとめてかりちゃいました。

で、すでに全6話、見終わっております。
いろいろと書きたいことが山積みなのですが、
まだレンタルされて間もないこの作品。
ネタバレは避けますのでご安心を。
結論。
個人的にはめっちゃ
面白かった。
シリーズが終わってから随分経つのに、ちゃんとXファイルしてた。
世間では賛否両論です。
概ね好評なものの、不要なエピソードもあると
苦言を呈する方もいらっしゃいます。
でも私は全エピソードにツボりました。
X-ファイルの魅力って、エピソードの幅にもあったと思うんですよね。
叙情的なものやコミカル系、ホラー系、サスペンス系、
そして本筋の陰謀系。
今回は、そんなX-ファイルのおいしかった部分が幕の内弁当的に、
バランス良くすべて盛り込まれている印象です。
以前と違い6話しかないんだから本筋に関係ないエピソードは省け、
という意見も分かるのですが、私としてはこの緩急って
重要だと思うんですよ。
映画ならともかくテレビシリーズとして立ち上げた以上、
シリアス系だけだと、ちょっと味気ない気がするんですよね。
まあ、いろんなモルダーやスカリーが見れて私は楽しかったです。
むしろこれぞX-ファイルだと思いました。
次に吹き替えについて。
モルダーの声を担当した小杉十郎太さん。
なぜか1話だけ滑舌が悪いです。
たとえるなら、風邪をひいているのに無理して演じている感じ。
小杉十郎太さんといえば声優界でもベテラン中のベテラン。
D-lifeで放送しているモルダーの声は聞き取りやすく、
とても格好良い声です。だからこそ違和感が……。
同じ人なのになぜ? 年齢的にはまだまだ大丈夫なはず……。
2話以降は気になりませんでした。
スカリー役の相沢恵子さんはいつも通りの妙に色っぽい声。
もう一人のモルダー、風間杜夫さんは少し篭ったような
声になっているものの、以前とあまり印象が変わりません。
戸田恵子さんは、以前よりも高音になっている気がします。
戸田さん版のスカリーはもっと低く、凛とした声だったように思います。
ここからは各エピソードに分けて感想を書きます。
○1話 闘争 Part1
簡単に言えば、モルダーとスカリーをFBIに復帰させるための話。
もっと突っ込んで言えば、少なすぎる話数の皺寄せが集中してしまった話。
ここで復帰に至る動機付けと、スキナー副長官による誘いがあるのですが、
無理やり感が滲み出ています。
でも仕方ないと思う。だって今シーズンは6話しかないんだから。
いつも通り20~24話程度あれば、もっと丁寧に違和感なく
描いたのでしょうけどね……。
この「闘争」は6、7話の前後編にして、1話はモルダーとスカリーが
違和感なく復帰する話に絞った方がよかったと思う。
でもそれは7話ありき。6話しかないんだよなぁ……。
全7話だったらなぁ、な第1話。
○2話 変異
X-ファイルの王道的話。私は好き。
ウィリアムも登場(?)して、全体の流れに絡んでいる感じ。
でも、ちょっとグロいです。冒頭の耳に○○○○シーンとかね。
スキャナーズっぽい展開に爽快さを感じてしまった私の心は
病んでいるのでしょうか……?
それと、どうでもいいはなしですが、
姉の代わりに会わせられた女の子が凄く可愛くて、
個人的にはツボでした。
○3話 トカゲ男の憂鬱
これまでにも何度かあったお馬鹿系エピソード。
でも、今回はなぜか最後が爽やか。
最後に見せてくれたモルダーの笑顔だけで
個人的には良エピソードです。
子供心を忘れない大人なら誰でも一度は悩んだはず。
「私も、もう歳をとった。
いつまでもこんなことに熱を上げていていいのか……」
その答えのひとつがここにあります。
私の場合、「ドール趣味をいつまでも続けていていいのだろうか」
その答えがここにあったようななかったような……。
○4話 バンドエイド・ノーズ・マン
これもX-ファイルの王道的話。私は好き。
先入観なく見た方が楽しめる展開が結構あるので、
一切の情報を仕入れずに見ることをおすすめします。
この話も描写にグロい箇所があります。
○5話 バビロン
準主役的な二人組の捜査官が登場します。
ネットでちらほら見かける感想は好意的で、
この二人と世代交代でいいんじゃね、と言っておられる方も。
でも個人的にはモルダー・スカリーコンビの方が
圧倒的に好き。
ミラー捜査官は好印象。だけど相棒のアインシュタイン捜査官が
好きになれない。
十人十色だから意見が噛み合わないのは仕方がない。
でも自己主張が強すぎてうるさい、うざい。
彼女を見ているうちに「ああ、この感じ、あの人に似ている」と思った。
見ていない人にとっては、なんのこっちゃらって感じですが、
ガリレオ2から湯川の相棒になる岸谷刑事。彼女のうざさに似ている。
エピソード自体は不思議な流れでした。
シリアス・コミカル・叙情が混ざり合っている感じ。
○6話 闘争 Part2
第1話の続きです。
時系列的に違和感があります。
Part1はモルダー・スカリーがFBIに復帰しX-ファイル課が復活する話。
ということは、その後の4エピソードは復帰後に遭遇した事件になるはず。
でも、このPart2は、あたかもPart1の直後に発生したかのよう……。
なので、ちょっと混乱しました。
1→6→(話が収束)→2、3、4、5
こんな図式ならなんとか納得できるのですが、もしそうなら次のシーズンで
ウィリアムに会わずに闘争のエピソードを収束させなければなりません。
(最後に○○○が現れたので会わなくてもなんとかなりそうですが)
もしくは、多少違和感があるものの、ナンバリング通りの順序なのか……。
内容的には面白かったです。モルダーがあの方と対面しましたし。
「2012年12月22日が宇宙人入植の日」と謳っていた設定を
こんな形で辻褄合わせするのか、と。
2012年が入植、ではなく、2012年から始まっていた、ということですよね。
過去にCSマンが言っていたことは半分本当、という解釈でいいのかな。
ネタバレになるので書きませんが、とんでもないことになります。
……でもねえ。
ここで終わられてもな……とも思いました。
いつものX-ファイルですよ。シーズンの最終話なのに
ここで終わるの? って感じ。
高視聴率につき、続編が決定しているのでファンとしては待てば
必ず続きが見れるんですが、それにしたって随分先の話です。
各エピソードの感想は以上です。
それにしても、モルダーは流石に老けましたね……。
なぜかスカリーの方はあまり気にならない。
以前の髪型に戻したらどうなるんだろう。
個人的には興味あります。
そして、スカリーの性格が以前よりも穏やかになったような……。
非現実的な推測をするモルダーを戒める役割だったはずなのに、
今回のスカリーは強く反論せずにやさしく見守っている印象でした。
二人の関係が以前にも増していい感じなんですよ。
互いの隅々まで知っているからこそ生まれるやわらかい雰囲気が
漂っていて、「うん、いいね」って感じ。
多くのファンが待ち望んでいる続編は、
2017年の秋からはじまるテレビシーズンでの放送を目指して動いているそうです。
次はもっと話数を増やしてくれると嬉しいな。